早実の移転問題



今まで全く関心の無かった早実ですが、たまたま新聞で見たので載せました。


早実  国分寺に移転計画 都市計画で公園予定地



中学、高校を持つ早稲田実業学校(新宿区)が、国分寺市東部に移転する計画が浮上し、市との交渉が大詰めを迎えている。早実は近く同市本町一丁目の新日鉄所有地などを買収して、2001年4月には移転、開校したい意向だ。ところがこの土地は都市計画の公園予定地にあたるため、周辺住民から不満の声が上がっており、市は予定地内の一部を住民に開放するよう早実側に働きかけている。
 早実が移転を予定している土地は、JR・西武線国分寺駅から徒歩五分ほどの新日鉄グラウンドなど約45,000u。早実は移転のうえ、現在の中学、高校に小学校を併設し、共学化を進める構想もある。実現すれば、児童・生徒数二千数百人のー貫校となる。
 市の説明によると、今回の移転予定地のうち約38,000uを都が1965年に都市計画法に基づく都市計画公園に指定した。これにより固定資産税が約3%軽減されてきた。ただし、土地の売買に制限はなく、建物の高さなどが制限の対象となる。
 数年前には新日鉄から市に買収の打診があったが、財源不足から実現しなかった。市が策定中の都市マスタープラン案では、「なだれ上公園」の予定地とされている。移転構想が明らかになると、周辺の住民たちから「一定のスペースを市民が使えるよう配慮して」「土地譲渡に関する情報の公開を」等の要望が、市と早実に寄せられた。小金井市を含めた周辺住民の一部には、公園になるはずの土地に学校が立つことに対する反対が強く、「公園が出来ると聞いて家を買ったのに学校では困る」という声も出ている。
 新日鉄と早実は、売買に関して大筋で合意しており、3月中に正式契約にこぎつけたい考え。それに先立って、市と早実は近く移転に関する覚書を交わす予定だ。市は早実移転後も、公園化の可能性を残したい考えで、「市民が自由に使えるスペースを確保してほしい」と申し入れている。
 早実側は施設の具体的な内容などは「検討中」として明らかにしていないが、「移転は国分寺の活性化につながると思う。市民と一体となった活動をしたい」と話している。
(1999年2月27日 朝日新聞 朝刊)



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